心療内科

心の悩みを抱えていても,「まだこどもだし,精神科へ行かせるのはちょっと抵抗が…」ということもあると思います。

 

そんなとき,心療内科がよい候補になりそうです。

 

ただ,心療内科を標榜する医師には,本当の意味で心療内科の臨床経験を積んだ医師(その名のとおり,厳密には内科医に含まれます)と,精神科の臨床経験を積んだ上でイメージのソフトな「心療内科」の看板を掲げている医師(実質は精神科医)の両方が含まれているのです。

 

これにはおそらく地域差があって,特に地元の大学病院に心療内科の講座がある地域かどうかでずいぶん違ってくると思われます。

 

心療内科医は内科医なので,心身症(心理的・社会的な要因が大きく影響して身体の調子を崩した状態:過敏性腸症候群や摂食障害など)にはまさに心身両面から対応してもらえることでしょう。

 

一方で,たとえば幻覚や妄想といった精神症状が著しいときには精神科医を受診するほうがより適切かも知れません。もちろん,心身症への対応が得意な精神科医もいるわけですが…。

 

いずれにしても,その病院が「心療内科」と掲げているのを見ただけでは,先生が心療内科医なのか精神科医なのかを見分けることはできません。その点がどうしても気になるようであれば,病院やクリニックのウェブサイトなどで先生の経歴をチェックしてみるといった方法は取ることができそうです。